前田夕暮の歌碑
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富浦公園内にあります。
大正12年2月日、に前田夕暮は、東海道線の車中で偶然北原白秋と出会い、そのまま連れ立って三崎へ行き、城ケ島に遊んだ。帰途この長井に立ち寄り、「藤屋」に宿泊している。その間二人は即詠競作して、この時の歌を「詩と音楽」3月号に発表するとともに、夕暮は昭和3年刊行の第六歌集『虹』に収録している。碑の歌は、この歌集の「長井村に泊る」から一首を選んだものである。
宵あさき 長井往還 行きにつつ
村湯の明り なつかしみけり
夕暮は、明治16年7月27日に神奈川県大住郡大根村(現・秦野市)に父久治、母イセの長男として生まれ、本名は洋造という。
筆名の「夕暮」は、青年時代を過ごした大磯町の鴫立沢にちなむ西行の有名な和歌「こころなき 身にもあはれは 知られけり 鴫立沢の 秋の夕暮」からとったといわれる。
夕暮は、その作歌生涯において数度にわたる作風の転換をしている。それは「明星」浪漫主義から出発し若山牧水と並び称された自然主義歌風、画壇における後期印象派の影響ともいわれる外光派的世界への転進、更に自由律運動への突入、そして定型への復帰である。
近代短歌の開拓者としての夕暮は、鮮かな詩性を短歌に盛り上げるとともに、優れた詩的散文の創始者としても、革新と実験の文学行路を歩んだ。
歌集に『収穫』『生くる日に』『原生林』『夕暮遺歌集』、文集に『緑草心理』『烟れる田園』『雪と野菜』等がある。昭和26年4月20日、東京・荻窪の自宅「青樫草舎」で逝去、享年67歳であった。
基本情報
住所 神奈川県横須賀市長井1-29
TEL 政策推進部文化振興課 046-822-8166
営業時間
休園日 なし
料金 無料
駐車場 なし
アクセス 京急三崎口駅より京急バス「富浦」下車徒歩約3分